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一級ワインを囲む夜 — 会員制サロン

フィラディスの吉田淳が選んだフランスワイン10種余りを、一晩で開ける。非公開の会員制サロンに集まった十数名の夜の記録だ。

石壁を背にワインボトルを手にする吉田淳氏のポートレート

住所は非公開になっている。外の喧騒が届かない一室に十数名が腰を落ち着け、テーブルの上にはグラスが人数分、フィラディスの吉田淳が選んだフランスワインが10種から12種、ラベルをこちらに向けて並んでいた。すべて開けるつもりの夜だ。

カウンターに並んだ9本のワインボトル。左からKRUG、スパークリング、ムルソー、エルミタージュ、ヴォーヌ・ロマネ、シャンボール・ミュジニー、モレ・サン・ドニなどフランス各産地の赤白

吉田は株式会社フィラディス ブランド戦略室 室長で、自社ブランド Because, Wine Series のほか、ワインセラー「フォルスター」やグラスの Sydonios、輸入ワイン250を超えるワイナリーのブランディングを統括している。その吉田がこの夜のために選んだ銘柄を、順に開けていった。

ボトルの時間

乾杯は KRUG 2003 から始まる。2003年はヨーロッパの猛暑年で、ブドウは凝縮した果実を残している。23年の熟成を経たシャンパーニュは、力強さと円熟が同居したままグラスに注がれた。

続いたのはブルゴーニュの一級畑、Perrot-Minot の Morey-Saint-Denis 1er Cru La Riotte Vieilles Vignes 2005。低収量と古樹にこだわるクリストフ・ペロ・ミノが、偉大な年と呼ばれる2005年に絞った一本で、口に含むと緊張感と密度がそのまま伝わってくる。

Alain Hudelot Noëllat の Vosne-Romanée 2015 は、ヴォーヌ・ロマネの伝統を体現する家族経営のドメーヌが手がけている。豊満な果実味に恵まれた2015年らしい仕上がりで、グラスのなかに産地の輪郭がそのまま浮かぶ。

Comte Georges de Vogüé の Chambolle-Musigny 1er Cru 2011 は、シャンボール・ミュジニーを代表するドメーヌによる冷涼年のワインで、華やかさよりも繊細さと透明感が先に立つ。夜が深まるにつれ、このワインの静かな余韻がテーブルに残っていった。

ソファに座った数名がグラスを手に会話している。観葉植物のあるラウンジ空間

テーブルの会話

集まったのは Wellness Membership の会員とその紹介者で、経営者が多い。事業の話も出るが、話題はそこにとどまらず、身体のことや日々の過ごし方、長く走り続けるための選択へと自然に移っていった。名刺交換から始まるような場ではない。グラスを傾けながら、声は少しずつ低くなっていく。

少人数だからこそ、一人ひとりと本音で話せる。

参加者

素晴らしいワインと、知的な刺激に満ちた会話。本当にいい時間だった。

参加者
壁面のバックライトを背に、9名の参加者が2列に並んだ集合写真

会場は住所を公開していない完全会員制の空間で、ホテルラウンジのような設えになっている。外の音は完全に遮断され、ペンダントライトの下にL字のソファ席とラウンドチェアが並び、テーブルにはグラスと皿がセットされていた。その空気のなかで、緊張はすぐにほどけた。

L字型のソファ席とラウンドチェアが並ぶサロン内観。ペンダントライト、カーテン、テーブルにグラスと皿がセットされている

月に一度、同じ場所で開かれている。吉田が選ぶワインは毎回変わり、次にどの年のどの畑が開くのかは集まった人間だけが知る。空いたボトルがテーブルに残り、夜が終わった。

Wellness

自分の体を、長く見ていくために。

気になる方は、まずはカウンセリングでご相談ください。