Doctor · 予防医療

50名のドクター組織を牽引する — 臨床医からパーソナルドクターへ

佐藤邦智は脳神経外科医として10年以上を過ごし、Wellnessに転じた。いまは約50名のパーソナルドクター組織を束ね、勉強会や1on1などを通じて文化をつくっている。

佐藤邦智がイベント会場の演台でマイクを持ち話している。黒のタートルネック姿、手前にノートパソコン

父親は内科の開業医で、医師という仕事は幼い頃から身近にあったが、そのなかで佐藤邦智が選んだのは脳神経外科だった。脳卒中の治療を重ねる日々のなかで、やがてひとつの事実にぶつかる。目の前の患者の多くは、生活習慣の改善で発症を遅らせるか、防げたはずだった。

病院の外来では一人ひとりの患者さんに割ける時間に限界があり、情報を細かく集めて指導していくのは困難でした

佐藤邦智

症状が出てから病院に来る人にしか触れられない——その手前に立つ医師がいてもいいのではないか。佐藤の思考は、少しずつ「治療」から「予防」へと傾いていった。

転機は偶然の形でやってきた。代表の中田が発信していたYouTube動画に、たまたま行き当たったのだ。「防ぎ得た後悔をなくす」という言葉が、臨床の現場で抱えていたもどかしさとそのまま重なり、佐藤は自分から中田に連絡を取っている。

10年目の決断

医師としてちょうど10年目を迎えていた。脳外科医としての基礎が固まり、次をどう描くかを考え始めている。子どもが生まれたばかりで、激務のなか育児は妻に任せきりだった。

「世の中がどのようなルールで回り、予防医療というものが社会にどう評価されていくのか知りたい」という想いも強くありました

佐藤邦智

培ってきた専門を手放す重さと、このまま病院の中だけを見続けることへの疑問とが同時に頭のなかにありながら、佐藤はWellnessへの参画を決めた。

70名の人生に伴走する

参画から約3年が経ち、佐藤は自身で70から80名の会員を担当しながら、Medical Careチームのマネージャーとして組織を束ねている。健診データの解説だけなら誰でもできるが、生活のどこに介入し、どう習慣化してもらうかを判断するのがパーソナルドクターの仕事だと佐藤は言う。人間ドックでは表れない「睡眠の質が悪い」といった不調に日常的にアプローチできるところが、病院との違いだった。ヒアリングのなかで受け漏れの検査が発覚し、病気を未然に防げたケースもある。

ドクター組織が40名から50名の規模に広がるなかで、佐藤が難しいと感じているのは、ビジョンや文化といった、すぐには形として捉えにくいものをどう浸透させるかだった。誰もやったことのない仕事だから、最初はイメージしづらい部分がどうしても残る。

そこで佐藤はドクター同士の勉強会を定期的に開いている。肥満、頸動脈エコー、睡眠時無呼吸症候群、酸化ストレスといったテーマで知識を充填し、面談での活かし方やコーチングの方法を議論する場だ。あわせて1on1も重ね、一人ひとりがどんな思いで会員と向き合っているかをすり合わせることが、組織をひとつにする手段となった。

同じ理想、同じ目線で「サービスをより良くするためにはどうすればいいか」を議論できるドクターが増えてきました

佐藤邦智
ステージ上で二人の男性が並び、一方がBest Doctor Awardのトロフィーを手渡している。背後のスクリーンに受賞者の写真が映っている
半年に一度、活躍したドクターにはBest Doctor賞が贈られる

佐藤が求める人物像ははっきりしている。まず、相手に興味を持てる人であること。オンライン中心の業務のなかで、画面越しに価値観や感情を察知しながら、信頼と親しみやすさを両立させられる柔軟さが要る。そのうえで「何のためにこれを提供しているのか」を自ら体感し、知識と対話を更新し続けていく姿勢を持っている人だ。

私たちのサービスは、まだ完成されたものではありません。「理想に対して何が足りないのか」を捉え、常に改善していくマインドが重要です

佐藤邦智
約50名のWellnessメンバーがイベント会場に集まり、両手でWの形をつくってカメラに向かっている集合写真

Wellness

自分の体を、長く見ていくために。

気になる方は、まずはカウンセリングでご相談ください。