山本康二 — 本音で生きられる場所を選ぶ
光通信の役員から、私財数億円を投じてグローバルパートナーズのオーナーになった山本康二。給与も利益も全公開する「超体育会系」の組織を率いる。いい人生は「本音で何でも言える場所を選ぶこと」。

気がつけばオーナーだった
実は、自分で独立してやろうとは全く思っていなかったんです。光通信で社員から役員になり、このまま骨を埋めるつもりでした。その後、グループ会社として今の会社ができたんですが、僕は1株も持っていない雇われ社長でした。
でも、どうしても進めたい事業があって親会社に相談したら「無理だよ。やるなら自分で資金調達してなんとかしろ」と言われたんです。だから、自分が20年分の蓄えを現金化して出資し、バランスシートの巨大な貸付もすべて個人で背負いました。結果的に僕が株の9割超を持つオーナーになり、気がつけば実質的に独立していた……という流れです。株式会社は数百万円で作るのが普通なところですが、僕の場合は創業資金として個人のお金を、桁違いに注ぎ込んでいます。
「ゾス」が飛び交う職場
「ゾス」という挨拶は、軍団や事業部によってノリは違うんですが、いつの間にか自然発生的に生まれた文化ですね。「ゾスおじさん」とイジられたりして、勝手に広まりました。世の中は今、ホワイト化やリモートワークが進み、静かでプライバシーが守られた綺麗なオフィスが主流になっています。でも、僕らは野球部のベンチみたいに、ガヤガヤと共鳴を生むような騒がしい連中が揃っている方が働きやすいんです。現場で泥臭く仕事をしているので、SNSの綺麗な発信には到底かなわないし、叩かれもしますけどね。
ルールが「野生」を奪う
多様性やウェルビーイングと言われている時代なのに、僕らみたいに本能的・野生的に、泥臭く楽しんでいるとすごく怒られる社会になってしまった。昔のアニメやドラマ……「エースをねらえ!」や「GTO」「スクール☆ウォーズ」みたいに、汗と涙を流して本気で頑張る姿を美しいと思って、僕はそういう組織運営をしています。でも今は、学校で先生が「〇〇君、〇〇ちゃん」と呼ぶのもダメ。リスクを恐れて、ルールを足し算でガチガチに縛っています。
会社でも、上司が部下に「頑張れよ」と声をかけるだけで圧だと言われ、クレームになるから目も合わせない。建前ばかりで心の通っていない、偽物の世界になりつつあると感じています。そうして建前ばかりの環境で働いていると、「静かなる退職」を生むんです。職場にいながら、心は辞めている状態のことです。ただ与えられた業務だけをこなし、会社を良くしようという気概もない。働く側にとっても会社にとっても不幸ですよね。
すべてをさらけ出すこと
そうならないために、うちがやっているのは「すべてをさらけ出すこと」です。最近の企業の採用ページは、どこも同じような綺麗な写真と耳障りのいい言葉ばかり並べています。うちは給料体系も、誰がいくらもらっているかも、会社の利益も、契約書も、すべて見られるように全公開しています。昨今のニュースでも、不正を隠蔽して大問題になった企業がありましたよね。隠すからおかしくなるんです。
綺麗な建前で騙すより、ライブ動画のように会社のリアルをすべてさらけ出す方がよっぽど誠実です。僕が毎日社員に本音をぶつけていると、最初は「嘘だろ」と疑われますが、本気でやり続けることで組織が改善していくんです。
アンチもファンも、それでいい
いい人生のために大切にしているのは、「自分のストレスなく、本音で何でも言える場所を選ぶこと」ですね。僕は普段から何も飾らず、自分をそのまま出して、それで離れていく人がいればしょうがないし、ついてきてくれるファンがいればそれでいい。その方が絶対に楽ですから。
自分らしく本音で生きられる環境に身を置くこと。それが一番のウェルビーイングだと思います。
山本康二
グローバルパートナーズ株式会社 代表取締役社長。光通信にて長年活躍し、役員を務めたのち、自らの私財を投じて現在の会社を実質的に独立。「超体育会系」「ゾス」といった熱量高い独自の企業文化で知られる。建前や綺麗事が先行する現代社会に異を唱え、給与や利益、契約内容に至るまですべてを全公開する透明性の高い組織づくりを実践。本音でぶつかり合う泥臭いマネジメントで、企業の成長と働く人のやりがいを追求している。
Wellness
自分の体を、長く見ていくために。
気になる方は、まずはカウンセリングでご相談ください。


