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高原太郎 × 中田航太郎 — 今のデータが20年後の自分を守る

DWIBS法を考案した画像診断医・高原太郎と、Wellness代表の中田航太郎。若いうちに撮ったMRIデータが20年後の判断をどう変えるかを話した。

白衣姿の高原太郎と中田航太郎が、光る十字型の照明を挟んで腕を組んで立っている。右奥に観葉植物。

高原太郎は、被ばくなしで全身のがんを探すMRI撮影法「DWIBS法」を2004年に考案した放射線科医だ。2025年には自ら高原クリニック イノベーティブスキャンを開いて撮影から説明までを一人で引き受ける体制を築いている。二人が画像診断と予防医療の接点について話した記録がこの対談である。

「MRIガチ勢」と、データから戦略を組む医師

中田 従来のパッケージ化された人間ドックだけでは、個々のリスクを精緻に評価することは難しい。Wellnessでは完全オーダーメイドの人間ドックを会員に提供していますが、今回、画像診断の第一人者である高原先生との連携は、我々の予防医療をさらに進化させるために不可欠だと考えました。

高原 ありがとうございます。私は「MRIガチ勢」として、最新の技術を駆使してがんを最小限で見つけ、その場で納得できるまで解説したいという想いがあります。そして機械の性能以上に、それを活かす技術が重要とも考えています。画像診断を通じて皆様の行動変容を促し、健康な未来を創ること。これはまさに、中田先生が掲げるLongevityの実現そのものですよね。

中田 今、注目されているのが「Longevity」というキーワードです。単に寿命を延ばすだけでなく、生涯現役で高いパフォーマンスを維持し続ける健康寿命こそが最大の資産であるという考え方です。精緻なLongevity戦略の提案をするためには、やはりデータの存在が欠かせないんです。

高原 そうですね。データは活用されて初めて価値を持ちます。私はMRIの性能を極限まで引き出し、身体の異変を最小限の状態で見つけ出すことに心血を注いできました。今回、私の画像診断をもとにパーソナルドクターがより精度の高い戦略を立てられるサイクルは、Longevityを実現する理想の形ですね。

グレーのソファに座り対談する二人。左の男性が手振りを交えて話している。

40分、注射なし、被ばくなし

中田 DWIBS法は、身体的負担を最小限に抑えつつ、全身の臓器を網羅的に評価できる画期的な技術です。この検査によって得られる圧倒的な情報量があるからこそ、我々パーソナルドクターも、より精緻な健康設計が可能になります。

高原 DWIBS法は被ばくがなく、40分程度という短時間で全身の評価が可能です。一般的なPET-CTでは拘束時間が3時間ほどかかりますが、DWIBS法は注射——造影剤も不要で、検査前後の安静や待機時間もほとんどありません。多忙な経営者の方にとっても非常に合理的な検査と言えます。

その場で見せる、動画で持ち帰る

中田 高原先生の検査は、結果の伝え方も画期的ですよね。

高原 はい。画像診断をしたら、その場ですぐに説明を行います。さらに、その説明の様子をスマホで動画撮影してもらい、後でご家族に見せたり見返したりできるようにしています。直近で700名ほどを撮影したデータを分析したところ、紹介状の作成率は27%に達しました。一般的な検診では数%と言われる中、4人に1人は何らかのアクションが必要なリスクが見つかっていることになります。

中田 27%という数字は驚異的です。単にリスクを見つけるだけでなく、そこから「いつ、どの専門医に、どのような優先順位でかかるべきか」という医療戦略の実行こそが重要です。今回の提携により、高原先生がこれまでのキャリアで築かれた専門医との強固なリレーションと、我々が持つ広範な医療ネットワークを統合することが可能になりました。

ソファに向かい合って座る二人。右の男性が手を動かしながら話し、左の男性が笑顔で聞いている。

海馬の容積を、若いうちに測っておく

中田 もうひとつ重要なポイントは、一度の検査結果以上に「データの継続性」がLongevityを左右するということ。若いうちからあらゆる健康データを蓄積しておくことです。

高原 その通りです。Longevity戦略において重要なのは、今のデータが「将来の自分」へのプレゼントになるということです。例えば、AIで数値化した海馬の容積データ。若いうちの基準値があれば、20年後に「忘れっぽくなった」と感じたとき、それが正常な加齢なのか、対策が必要な変化なのかを正確に比較できます。

中田 おっしゃる通りです。我々も「トレンド分析」の重要性を常に説いています。若いときからデータを貯めておき、自分の体の変化を連続的に捉えること。その持っているデータの価値が、将来AI技術などの進化によってさらに上がっていくわけですから。

今のデータが「将来の自分」へのプレゼントになる。

高原太郎
二人の男性が十字型の照明の前に並んで立っている。左は黒いジャケット、右は水色のシャツ。

高原太郎
高原クリニック イノベーティブスキャン院長。1989年、秋田大学医学部卒業後、慶應義塾大学病院で小児科医として勤務。MRIの可能性に惹かれ放射線科へ転向。2004年、無被ばくで全身を撮影できるDWIBS法を考案。2013年よりDWIBS法によるがんスクリーニングを開始し、2018年には無痛MRI乳がん検診を実現。2025年、高原クリニック イノベーティブスキャンを設立。放射線科専門医・医学博士。国立大学法人 東京科学大学 臨床教授。秋田大学客員教授。

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